インターネット・ビジネスの興隆とともに、先を競うかのように雨後の筍のごとく、さまざまな企業が乱立創業したBtoB(企業間取引)ビジネスはいま、かつての勢いを失っている。一時は業界構図を塗り替えるとまで予想されたこのウェブ・ビジネス市場に対し、「やはり日本市場ではビジネスライクなウェブ・ビジネスではなく、顔と顔を合わせた方法でないと、、、」などと、短絡的に語るアナログ回顧主義諸氏も少なくないのではないだろうか。
しかし、活気がないように見られるBtoBビジネスの中でも、創業以来、着実に成長を続けている、いわゆる勝ち組企業は存在している。業界全体が苦戦しているというより、むしろ開店休業状態に置かれている負け組との企業間業績格差が明確になり、淘汰の時期にあると見るほうが正確だろう。
こうした勝ち組企業の中に、東京に本社を置く「インフォマート」という会社がある。「FOODS Info Mart」(フーズ・インフォ・マート)食品のBtoBビジネスを手がける同社の創業は98年だ。会員社数は当初、売り手企業、買い手企業ともそれぞれ100社だったが、5年たったが2003年現在では、売り手が2400社、買い手が2600社と一気に拡大した。会員数拡大に伴って、業績も2001年度(2001年12月)4億円、2002年度8億円、2003年度予想11億円と伸びているだけでなく、2002年度以降は単月黒字を継続している。取扱高は2002年度が15億円だったが、2003年度は30億円と倍増する見込みだ。