真の「適材適所」を実現しましょう

2023/08/04
真の「適材適所」を実現しましょう

「デジタル技術・AI」も『適材』の対象

「適材適所」を否定する方はいないと思います。その目的は、ある業務を、最も正確・迅速・低コストで遂行すること、また、人材の個性と強みを最大限に発揮させ、組織の成果を最大にすることです。

この「適材」には、「人」の他、デジタル技術やAIも含める時代が来ました。そして、データ入力、数字や文字の転記や確認、定型的な書類の作成や支払い事務等の「適材」は、デジタル技術でしょう。迅速な支払い、事務処理コスト=人件費の削減、人手不足への対応も可能となり、あえて「人」が担う理由は無いと思います。

「人」の個性や強みを生かして住民の幸福の創造を

お金、そして公務員の方々の時間とエネルギーは、限られています。その限られた資源を、機械が簡単に実施できる業務ではなく、その個性や強みを生かして住民の幸福を創造する業務に使っていただくことが住民の期待であり、公務員の皆様方の思いでもあると思います。

また、地域の住民の方々が、そのエネルギーや時間を付加価値の創造や発信に使っていただけるよう、DXの支援、誘導が必要とされていると思います。

せっかくの科学技術の進歩を生かして、全国、世界で、地域の人々が輝き、地域が輝く未来を作るための公務員や議員の方々の行動が期待されます。

本コラムの著者プロフィール

松藤 保孝 氏

一般社団法人 未来創造ネットワーク 代表理事
松藤 保孝

自治省(現総務省)入省後、三重県知事公室企画室長、神奈川県国民健康保険課長、環境計画課長、市町村課長、経済産業省中小企業庁企画官、総務省大臣官房企画官、堺市財政局長、関西学院大学大学院 法学研究科・経営戦略研究科教授、内閣府地方創生推進室内閣参事官等を歴任し、さまざまな政策の企画立案、スリムで強靭な組織の構築、行政の業務方法や制度のイノベーションを推進。一昨年退官後、地域の個性や強みを生かすイノベーションを推進する活動を行う。

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