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CFOとは?企業経営に財務の面から積極的に関与するCFOになるためのポイント

CFOは財務面から企業経営を支える役割を持つため重要性が高く、またCEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)と同様の重責を担っているといえます。今後日本でも重要な役職として多くの企業で求められるでしょう。今回はCFOの重要性や役割、CFOに求められる人物像などについてお伝えします。

CFOとは?企業経営に財務の面から積極的に関与するCFOになるためのポイント

最終更新日:2021年08月18日

目次

CFOとは?

CFOとはChief Financial Officerの略称で、「最高財務責任者」と訳されます。従来、財務面での最高責任者は、経理部や財務部の部長がその役割を担っていました。そのため「CFO=財務部長」と理解している人も多いでしょう。しかし財務部長はあくまでも財務部の長として、財務に関する業務の責任を果たす職種です。

対してCFOは、CEOのもとで経営方針にのっとり、「経営戦略や事業戦略の立案」「資金調達も含めた資産運用によるキャッシュフローや企業価値の最大化」などの業務を取り仕切ります。どちらかといえば経営陣の1人という認識が正しいでしょう。

CEO、COOとの違い

CEOはChief Executive Officerの略称で、「最高経営責任者」と訳します。「CEOと代表取締役は同じ」と思う方もいるかもしれませんが、実は同じではありません。なぜなら代表取締役は取締役会で選出された代表者だからです。しかし日本では代表取締役が「CEO」と名乗るケースも多く見られます。

COOはChief Operating Officerの略称で、「最高執行責任者」と訳すのです。一般的には副社長や専務取締役を指すもので、CEOが決定する事業戦略について責任を負いながら取り仕切っていく役職となります。

企業経営にかかわりつつCEOをサポートしていく点では、COOもCFOも変わりありません。違いといえば、COOが主に営業実務面から企業経営へかかわるのに対し、CFOは財務面から企業経営にかかわる点。そうした意味ではどちらもCEOのナンバー2として重要な役割を担っているといえます。

CFOが求められる理由

日本においてCFOは、あまり耳なじみがありませんでした。しかし今となって大きな注目を集めています。その理由として挙げられるのは次の4点です。

・資金調達をスムーズに行えなくなっている
資金調達は財務責任者の重要な仕事で、これまで金融機関からの融資を受ける方法が一般的でした。しかし現在、担保となる土地の価格が下落しているため、以前のように簡単に審査が通らず、金融機関ではなく投資家から資金調達を検討するケースが増えているのです。

金融機関から融資を受ける場合、必要なのは財務状況の安定性や適切な財務計画の説明となります。そのため財務部長でも問題なくその任を果たせたものの、投資家となると求められるものが変わってくるのです。

投資家が重視するのは将来性であるため「どのようなリターンを得られるか」といった成長戦略を、投資家に説明できるかどうかがポイントになります。そこで財務部長が担う任務の範囲を越え、財務以外に経営に関する知識が必要になるのです。そこで両面の知識を併せ持ったCFOが求められます。

・キャッシュフロー経営の実現にCFOが欠かせなくなっている
現在、売上や利益を重視した経営からキャッシュフローを重視した経営への転換が大きな注目を集めています。キャッシュフロー経営とは、帳簿上の売上や利益ではなく、手元にある現金の収支を重視した経営手法です。

企業が売り上げや利益を重視するのは当たり前だと思われるかもしれません。もちろんそれは間違いないものの、それ以上に重視しなければならないのがキャッシュフローといえます。なぜなら帳簿上では売上も利益も生まれているにもかかわらず、手元に現金がなく黒字倒産してしまう企業が少なくないからです。

帳簿上では売上や利益が生まれていても、それが現金として企業に入ってくるのは数カ月先となります。結果、当月に支払うべき現金が足りなくなり倒産してしまうのが黒字倒産です。これはキャッシュフローを重視せず、帳簿だけを見て経営しているからこそ起こります。

帳簿に記載されるのはこれまでの結果で、帳簿管理は経理部の業務です。しかしキャッシュフローを重視する経営では、資金調達や投資活動、営業活動などを含めるため、財務部の業務では幅広い知識が求められます。キャッシュフロー経営を実践していくには、CFOが経営権を持つ者として、社外と利害を調整したり社内の経営戦略を練ったりする必要があるのです。

・グローバル化に伴い以前よりも税務に透明性が求められるようになった
業種によるものの、海外からの市場参入も増え、経営環境に大きな変化が訪れようとしています。そのなかで求められるのは、「国際会計基準の導入」「株主重視の経営方針」といった財務の透明性です。これらを実現するためには、CFOを主導とした財務部門の強化や財務戦略の立案、遂行が必要となります。

・事業改善による企業価値向上にCFOの貢献が欠かせなくなっている
企業価値を向上させるうえで事業改善は必須となるため、CFOの貢献は欠かせません。例えば、採算性の悪い事業の撤退や売却を行う際、最終的な判断はCEOの役目です。

しかし現状や市場を分析し、現在だけでなく将来にわたって採算性が見込めない事業かどうかの見極めはCFOが行います。これもまた財務面だけでなく、現状や市場分析による将来性の見極めが重要です。

CFOになるには?求められる人物像

ここまで説明してきたようにCFOの役割は財務に関わる業務以外にも多岐にわたります。財務や会計管理の知識と経験に加え、それを生かして経営戦略や事業改善の立案を行う能力も欠かせません。財務面から企業経営を考える経営者の視点も求められるでしょう。

実際、欧米では経理部門からCFOになるケースだけでなく、営業・システムなど多方面からCFOになるケースも存在します。CFOになるには、財務や経理の知識が必要なのはもちろん、それ以上に経営者の視点を持てるかどうかも重要なポイントになるのです。

そのほかCFOに求められる人物像として、人間性が挙げられます。金融機関だけではなく投資家との交渉で適切にコミュニケーションが取れるかどうかは資金調達で非常に重要です。

財政面を重視する金融機関に比べ、企業の将来性に加えて、「人」を見る傾向にある投資家とコミュニケーションを取っていけるかどうかは、CFOになるための重要な要素といえるでしょう。

CFOになる資格が必要なわけではありません。もし現在働いている企業にCFOの役職がない場合、CFOの職を置いている企業への転職が考えられます。起業したばかりのベンチャー企業はまだ金融機関に信用がないため、資金調達を投資家に頼らざるをえません。そうした企業を狙うのもおすすめです。

CFOになるためには財務、経理の知識と経験に加え経営者の視点を持てるかがポイント

CFOになるために必要とされるのは、
・税務、経理の知識と経験
 ・経営者の視点
 ・自社の現状や市場の分析能力
 ・金融機関や投資家と交渉し、資金調達を実現させる交渉力と人間性

などです。ただこれらすべてを併せ持つのは簡単ではありません。一つひとつ積み上げていくとよいでしょう。

現状、CEOやCOOに比べてCFOを設置する日本の企業はそれほど多くありません。しかしグローバル化への対応やキャッシュフロー経営の実現を目指すにはCFOの存在が欠かせないため、今後の需要が高まる職種といえます。経理担当者であれば財務面から企業経営を支えていけるCFOを目指してみてはいかがでしょう。

監修者プロフィール

『BtoBプラットフォーム 請求書』チーム 編集部

この記事は、株式会社インフォマートが提供する電子請求書サービス『BtoBプラットフォーム 請求書』チームの編集部が監修しており、経理や会計、請求業務に役立つわかりやすい記事の提供を目指しています。電子請求書TIMESでは、経理・経営に役立つ会計知識、DXによる業務改善、インボイス制度・改正電子帳簿保存法といったトレンド情報をご紹介します。『BtoBプラットフォーム 請求書』は請求書の発行・受取、どちらにも対応し、業務効率化を推進します。

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