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2024年秋以降に郵便料金が値上げ?改定の内容と請求書業務への影響を解説

総務省が手紙(定形郵便物)やはがきの郵便料金を改定する方針案を示しました。2024年秋にも定形の郵便封書は現在の84円から110円に、はがきは63円から85円にそれぞれ引き上げられる見込みです。また、レターパックや速達なども値上げが検討されています。なぜ今、大幅値上げが議論されているのか、請求書業務に及ぼす影響とあわせて解説します。

2024年秋以降に郵便料金が値上げ?改定の内容と請求書業務への影響を解説

最終更新日:2024年1月31日

目次

実現すれば封書は30年ぶり、はがきも7年ぶりの値上げ

2023年12月18日、総務省が情報通信行政・郵政行政審議会に手紙とはがきの郵便料金を引き上げる案を諮問しました。実施されると、封書の郵便料金は消費税率引き上げに伴う改定を除いて、1994年以来30年ぶり、また、はがきも7年ぶりの値上げとなります。

現時点で想定されている料金改定

封書は重量区分をなくし、料金を統一

総務省が示した案によると、重さ25グラム以下の定形の郵便封書は現在の84円から110円に、50グラム以下を現在94円から110円に値上げし、1区分に統合する方針です。また、はがきも現在の63円が85円に値上げとなります。

定形外や特殊取扱等の郵便物も値上げを検討

第一種定形郵便物(封書)と、第二種定形郵便物(通常はがき)に加えて、定形外郵便物や特殊取扱郵便物といった、その他の郵便物に関してもおおむね30%程度を基本に値上げされる方針が示されています。
 
ただし、レターパックや速達などは、利用者の利便性に考慮した低い値上げ率を想定するとのことです。また、2023年10月に改定が行われたばかりの書留等の料金は据え置きを想定しています。
 
主な料金改定 現時点の想定
 
25g以下 84円 110円 +26円(31.0%)
50g以下 94円 110円 +16円(17.0%)
はがき 63円 85円 +22円(34.9%)
レターパック 値上げを検討  
速達
(出典:総務省)

料金改定には郵便法の関連省令改正と日本郵便の届出が必要

審議を経て、早ければ2024年6月に改正省令を施行

郵便料金のうち、重さ25グラム以下の定形郵便物の郵便料金の上限引き上げには総務省令の改正が必要です。

改正案に対するパブリックコメントを募集し、審議会が答申を総務省に提出、さらに消費者庁との協議や関係閣僚会議の議論などの手続きを経て、早ければ2004年6月ごろに省令を改正し、公布・施行する見込みとなっています。

新料金は、省令の改正を受けて日本郵便が届け出ると確定し、2024年秋には値上げとなる見込みです。

値上げの背景にあるのは郵便事業の苦境

郵便事業の営業損益が、民営化後初の赤字に

日本郵便の郵便事業における令和4(2022)年度の営業損益は、211億円の赤字で、これは民営化以降初めての事態です。

総務省は今回の料金値上げの理由に、郵便事業の安定的な提供を継続するための収益性改善を挙げています。

デジタル化が進み、郵便物は21年連続で減少

郵便事業の業績悪化の背景には、昨今の賃金引上げや輸送コスト高騰に加え、インターネットやSNSの普及、各種請求書等のデジタル化、企業の通信費や販促費の削減による郵便物の減少があります。
 
国内郵便のピークは2001年の262億通、以降減少を続けており2022年度は144億通と約45%も減少しています。総務省が示した資料によると、この傾向は今後も続き、2028年度に115億通まで落ち込む見通しです。

料金を値上げしても将来の赤字は拡大する試算

総務省は、値上げの方針案にあわせて郵便事業の将来の試算を公表しています。発表資料によると、値上げをしなかった場合の営業赤字は2027年度には3050億円、2028年度には3439億円にまで拡大するとのことです。
 
ただ、値上げをしても、赤字は拡大するという試算も出ています。値上げによって一時的に収支は改善、2025年度に67億円の黒字になるものの、その後再び赤字に転じ2028年度には1232億円まで赤字が拡大するという試算です。

今回の値上げ幅について総務省は、国民生活への影響を踏まえて最小限とすると説明しています。今後さらに値上げが繰り返される可能性があるのか、現時点ではわかりません。

直近で実施された郵便サービスの改定

21年10月に配達日数の繰り下げ等の改定を実施

日本郵便はこれまでも、安定的なサービスの提供維持などを理由に各種サービスの改定を行っています。

2021年10月1日より土曜日配達の休止や送達日数の繰り下げが段階的に実施されました。この見直しによって、たとえばこれまで木曜日に差し出し金曜日に届いていた郵便が、翌週月曜にならないと届かなくなりました。月末月初に締め日が集中する請求書業務にも、大きな影響があったことは記憶に新しいでしょう。

23年10月には「ゆうパック」等の値上げや付加サービスの廃止も

2023年10月1日からは、書留や配達証明などの特殊取扱料について10%程度、「ゆうパック」基本運賃も平均で10%ほど値上げしています。また国際郵便も送り先などによって最大30%ほど料金を引き上げました。

さらに、「ゆうメール」の引受時刻証明や配達証明など、一部の付加サービスは廃止されています。

料金改定が請求書業務にもたらす影響は?

経理業務に関わる法改正への対応は、システム活用が有効

封書で1通あたり最大26円、はがきも22円の値上げとなれば、請求書など毎月大量の郵便物を発送する経理部門のコストは増加します。取引先が増えるほど郵送にかかるコストも増え、収益性に大きな影響を与えることは確実です。
 
郵送コストを削減しながら請求書業務の負担も軽減するには、電子請求書の導入が有効です。株式会社インフォマートが提供する『BtoBプラットフォーム 請求書』は、切手代だけでなく人件費・紙代・封筒代を削減、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しているため紙の原本の保管にかかる手間もコストも不要です。取引先は無料で利用でき、発行から即日届くため、発行側、受取側の双方にメリットがあります。
 
BtoBプラットフォーム 請求書』の導入で、作業時間とコストがどれだけ削減できるのか、「請求書電子化診断」でシミュレーションできます。請求書業務にかかっている現在のコストや手間を可視化してみましょう。
 
郵便物の減少が不可逆的に進む今後、書類のデジタル化は必然となるでしょう。やりとりする通数が多い請求書のデジタル化は、導入効果もわかりやすいため、経理DXの推進に最適です。郵便料金値上げの影響を最小限にとどめながら、業務効率化の実現も目指してみてはいかがでしょうか。



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監修者プロフィール


『BtoBプラットフォーム 請求書』チーム 編集部

この記事は、株式会社インフォマートが提供する電子請求書サービス『BtoBプラットフォーム 請求書』チームの編集部が監修しており、経理や会計、請求業務に役立つわかりやすい記事の提供を目指しています。電子請求書TIMESでは、経理・経営に役立つ会計知識、DXによる業務改善、インボイス制度・改正電子帳簿保存法といったトレンド情報をご紹介します。『BtoBプラットフォーム 請求書』は請求書の発行・受取、どちらにも対応し、業務効率化を推進します。

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