最終更新日:2022年01月05日
目次
- ペーパーレス会議の基礎知識
- ペーパーレス会議とは?
- ペーパーレス会議が注目される背景
- ペーパーレス会議のメリット
- ペーパーレス会議のデメリット
- ペーパーレス会議を成功させるためのポイント
- 実現可能なルールの策定
- ペーパーレス化への理解を浸透させる
- 本格運用前に十分な検証を実施する
- 適切なツールやシステムの選択
- 入念な準備がペーパーレス会議を成功に導く
ペーパーレス会議の基礎知識
働き方改革や事業の効率化向上という観点からも注目されるペーパーレス会議。初めに、ペーパーレス会議の基本的な知識とその必要性について解説します。
ペーパーレス会議とは?
ペーパーレス会議とは、紙の資料を使わずに行う会議です。
・配布資料の代わりにデータをデバイスで配信・共有する、あるいはプロジェクターに投影する
・Web会議システムの資料共有機能を利用する
といった方法があります。
物理的に各人の手元に資料を配布する必要がないため、テレワークやリモートワークにおける打ち合わせにも活用でき、時間や場所にとらわれない会議の開催に役立ちます。
ペーパーレス会議が注目される背景
ペーパーレス会議の背景となっているのは、ビジネスにおけるペーパーレス化の流れです。
現代の企業には、社会の一員として果たすべき責任が問われています。環境保全、生産性の向上といったニーズから、業務全域を対象とするペーパーレス化が求められているのです。
印刷コストや作業コストの軽減、業務効率化など、経営上の視点からもペーパーレス化は避けて通れない課題でしょう。オフィス内でのペーパーレス化にくわえ、企業ではペーパーレス化の対象となる業務を洗い出しながら、推進していかなければなりません。
2020年以来、コロナ禍で多人数が集合できない状況が長く続いた点もペーパーレス会議への動きを加速させています。リモートワークやテレワークの浸透、遠隔地にある拠点とのやり取りにて、紙の資料を必要としないペーパーレス会議が常態化しました。
これらからペーパーレスでも業務が可能だと気づいた企業も少なくないでしょう。
ペーパーレス会議のメリット
ペーパーレス会議で得られるメリットは、以下のとおりです。
・コスト削減効果
印刷・紙・資料保管にかかる費用・スペースの削減が可能となります。
・事前確認が容易
配布の手間がかからず、事前に配信しておけるため会議前に資料が読み込めます。あらかじめ確認しておけば、議題への集中力も高まるでしょう。
・動画や画像の利用が容易
紙の資料ではなくデバイスへデータを配信すると動画や画像を多用できます。そのためよりわかりやすい資料が提供できるでしょう。
・資料準備の業務負荷軽減
事前準備にかかる事務作業が軽減します。人数分の資料整理やホチキス止めといった手間も不要です。
・リアルタイムの情報活用
印刷物と違い、会議直前の資料修正やデータ差し替えが容易です。つねに最新の情報を活用できます。
・会議データの活用
データ化により、検索性が向上しますし、会議資料のデジタルアーカイブ化も可能になります。
・遠隔地との会議に対応できる
資料をFAXや郵便物として送る必要がなくなります。会議の参加者全員が同じ資料を同一のタイミングで入手できるのです。
・情報漏えいリスクを低減できる
紙の資料で起こりがちな紛失や置き忘れ、盗難といったリスクがありません。また思い出したときにすぐ、手元で内容を確認できます。
ペーパーレス会議のデメリット
一方、ペーパーレス会議におけるデメリットも存在します。
・一覧性が悪い
サイズの大きい資料の場合、俯瞰的に見られないため確認しにくくなります。一覧で見られない点に不満を抱いて多くの人が印刷してしまっては、ペーパーレスの意味が失われてしまうでしょう。
・端末操作に不慣れで会議についていけない
端末操作に不慣れな場合、資料の閲覧が思うようにできず会議の進行についていけない恐れがあります。ペーパーレス化にはITリテラシーが要求されるため、個々のスキル向上が必要です。
・ちょっとしたメモを取りづらい
デバイスにタッチペンで書けるメモ機能があります。しかし紙の資料の余白に書き込む方法と比べると、やや使いにくいのは否めません。アナログ的な気軽さを求めるのは、難しいでしょう。
・ページ操作に手間取る可能性がある
利用しているツールによっては「前のページに戻りにくい」「飛ばして読みにくい」場合があります。デバイスの機能を熟知していない場合、ページや画面の操作に手間取ってしまうでしょう。
ペーパーレス会議を成功させるためのポイント
ペーパーレス会議の運用を成功に導くためのポイントを解説します。
実現可能なルールの策定
安易にペーパーレス化を導入しても先にあげたような課題がもととなり、行き詰ってしまう恐れがあります。導入方法や運用方法を慎重に検討した後、実現可能なルールを策定しておきましょう。
また紙ベースの資料やアンケートを単にデジタルに置き換えるだけではなく、ページ構成やレイアウトに一定の枠を設けて使用しやすい形を工夫します。共有方法や情報セキュリティに関するルールを規定、周知徹底し、リスク管理を怠らないようにしていくことも必要です。
ペーパーレス化への理解を浸透させる
ペーパーレス化がなぜ必要なのかを全社的に理解していないと、資料のデジタル化に対する不満や抵抗が生まれます。企業としての姿勢を明確に示すと同時にITリテラシーの底上げを図れば、スムーズな導入・運用につながるでしょう。
本格運用前に十分な検証を実施する
全体的なペーパーレス会議運用の前に、一部試行を実施してみると不具合を早期に発見し、改善策を立てられます。年代やITスキルの異なる層でペーパーレス会議のシミュレーションをし、現場の意見や実施状況を確認していきましょう。
適切なツールやシステムの選択
ペーパーレス会議の成功の可否は、適切なツールやシステム選びにもあります。選択材料は「紙の資料のように使えてメモが取りやすい」「ページ前後への移動が容易」「端末に合わせた資料のレイアウト・テンプレートがある」といった点です。
それではここでリモート会議、Web会議に便利なツールを紹介しましょう。
・moreNOTE
富士ソフト株式会社が提供するペーパーレス会議システムです。パソコンだけでなく、iOS・Androidといったモバイル端末にも対応しており、2画面表示、マルチリンガル、画面同期といった多様な機能を搭載しています。1カ月間の無料トライアルができるので、導入前にお試しで利用してみるのがおすすめです。
・スマートセッション
日本インフォメーション株式会社でも、30日間の無料トライアルが可能なペーパーレス会議システムを提供しています。特徴としては、初心者向け・上級者向けの画面が選べる点や資料ごとにセキュリティレベルを設定できる点。ダウンロード制限、メモ書きのみ保存といった機能があり、機密性の高い会議でも安心です。
ペーパーレス化の詳しい内容については、「ペーパーレス化を進めるためのポイントと業務効率化ツール」を参照ください。
入念な準備がペーパーレス会議を成功に導く
業務のペーパーレス化が進むなか、会議のペーパーレスも一般的になると考えられます。しかしペーパーレス会議は、単に紙の資料を排除しても成功できません。ペーパーレス化してもストレスなく資料を確認でき、議題に集中できる状況にしていく必要があるのです。
そのためには、ペーパーレス会議についてのルール作成、適切なツールの選択にくわえ、全社的なペーパーレス化への理解が必要でしょう。ペーパーレス会議の実施では、事前にデメリットを知ると課題を予測できます。入念な準備を行い、実施後の反省から改善を重ねて、ペーパーレス会議の継続を目指しましょう。
監修者プロフィール
『BtoBプラットフォーム 請求書』チーム 編集部
この記事は、株式会社インフォマートが提供する電子請求書サービス『BtoBプラットフォーム 請求書』チームの編集部が監修しており、経理や会計、請求業務に役立つわかりやすい記事の提供を目指しています。電子請求書TIMESでは、経理・経営に役立つ会計知識、DXによる業務改善、インボイス制度・改正電子帳簿保存法といったトレンド情報をご紹介します。『BtoBプラットフォーム 請求書』は請求書の発行・受取、どちらにも対応し、業務効率化を推進します。