株式会社スーパーホテル掲載日 2024年8月27日

年間約30万枚におよぶ発注書をデジタル化で一気に削減。
エコ・ファースト企業として、ペーパーレス化にも効果。

利用サービス 受発注(発注) | エリア 関西 | 業種 ホテル・旅館 | 取材日 
株式会社スーパーホテル

全国とアジアに172のホテルを展開する株式会社スーパーホテル。宿泊客にLOHASの考えを根底とした「Natural」「Organic」「Smart」を感じてもらえるような様々な取り組みをされています。

そうしたなか、朝食関連の発注の自社化をきっかけに、『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入。システムの導入により、年間約30万枚におよぶ紙の発注書が削減されたといいます。

ココがPOINT!

オーガニックでヘルシーな朝食を提供したい

―スーパーホテルについて教えてください。

サービス管理部 係長 大麻 那於 氏(以下同):スーパーホテルは1989年に設立し、現在では全国に171店舗、ミャンマーに1店舗のホテルを展開するホテルチェーンです。私たちは、ブランドコンセプトにLOHAS(lifestyles of Health and Sustainability)を掲げ、お客様に「Natural」「Organic」「Smart」な体験をしていただけるホテルを目指しています。

スーパーホテルは、ほとんどの店舗でベンチャー支配人制度(業務委託契約)を展開しており、受託者の方でホテルを運営するビジネスモデルです。当社が実施している「Super Dream Project®」への参加者がホテルを運営します。「Super Dream Project®」は、夫婦やカップルなど2人1組のパートナーと一緒に、将来の起業や自分のお店を構えるなどご自身の夢を叶えるために、スーパーホテルの運営に携わっていただき、現地で経営ノウハウを学びながら起業するための資金を蓄えることが可能です。ベンチャー支配人制度の店舗は、本部の専門スタッフがサポートしながら、ホテル1棟を運営しています。

サービス管理部 係長 大麻 那於 氏サービス管理部 係長
大麻 那於 氏

―スーパーホテルでは、朝食にも注力されていますね。

オーガニックでヘルシーな朝食で、「お客様に元気な1日をスタートしていただきたい」という思いがあるからです。オーガニック野菜を使ったサラダや、健康を意識したオリジナルドレッシング、お米も環境に配慮した特別栽培米を利用するなどしています。

私はサービス管理部の朝食担当として各店舗を回り、食材やメニューのことはもちろん、朝食会場の演出や衛生管理、接客など、朝食をしっかりと運営できるようにサポートし、お客様の評価を上げるために必要なことを行っています。

人材教育についてはマニュアルもあり、適宜、研修も実施します。また、新たな試みとして、「朝食グランプリ」を社内で開催しており、頑張っているスタッフの取り組みを動画にして、良い事例として全店舗に配信するようにしているんです。

課題は年間30万枚におよぶ紙の発注書

―朝食食材の仕入れについて教えてください。

朝食食材のうち、メインとなる食材以外の大半は決まった食品卸業者から仕入れており、ホテルで使用する備品なども紙の発注書を使用してFAXで送っていました。発注で使用する紙を計算すると、1日5社以上は紙で注文をしていたので、各店舗がほぼ毎日365日発注し、それが約170店舗ですから、全体で年間30万枚以上の紙の発注書を使っていたことになります。

LOHASを掲げるエコ・ファースト企業である当社としては、大量の紙を消費する発注業務には長らく課題感を持っていたのですが、抜本的な解決策が見つけられずにいました。

スーパーホテル 朝食例

―その後、仕入れについて受発注システムを導入されています。

以前の仕組みは、委託先企業を通してインフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』で取引先へ発注するというものでした。ところが2021年の春頃、その仕組みが運営元の事情で使えなくなってしまったのです。あまりにも急なことで、朝食食材の発注ができなくなるという、いわば緊急事態に対応しなければなりませんでした。

それならば、この機会に自社で『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入して、直接システムから発注できるようにしようと決めました。

―突発的な事情があってのシステム導入だったのですね。

他企業様であれば、経理部などが業務効率化や紙の削減を目的としてシステムを導入するケースも多いと思います。ですが当社の場合は各現場の朝食を円滑に運営するために至急導入しなければならないという事情から、契約から約3カ月で稼働まで進めていただきました。

また、エコ・ファースト企業として、この機会に食材の発注だけでなく、さらなる紙の削減に取り組むという考えのもと、備品関係の一部の発注も『BtoBプラットフォーム 受発注』で行うことにしたのです。加えて経理部でも、毎月700枚にものぼる請求書が届いていたこともあり、それらもまとめて紙の削減に繋げたいという考えがありました。

食材を含む、発注全体の約7割をデジタル化

―システムの導入はスムーズにいきましたか?

まず、食材の取引先と直接契約をすることからはじめなければいけませんでした。ただ、従来の取引先とは『BtoBプラットフォーム 受発注』でのつながりはあるわけですから、導入に際しての大きなトラブルはなかったです。

また、日々の発注業務についても、各店舗にアカウントが付与されていますので、発注担当者が以前のやり方から『BtoBプラットフォーム 受発注』に変わるだけですので混乱もありませんでした。

―システム導入で感じた効果について教えてください。

朝食食材の発注については、紙の発注書を1枚1枚書いてFAXで送るという作業が、システム導入により削減されたので業務効率化につながっています。備品についても、すでに取引先が『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入しているケースが多く、スムーズに切り替えができました。現在、食材と備品合わせて、発注全体の約7割はデジタル化できています。

各店舗での効果もさることながら、本部としても大きな効果がありました。それは、各店舗の発注状況を細かく追えるようになったことです。食材の種類、量、発注頻度といったデータが一元管理できるので、店舗ごとの発注内容の分析がしやすくなっています。これはかなり大きな効果です。

以前は備品や食材の発注は店舗ごとにバラバラに行っていましたし、本部としては発注内容を知るには店舗に確認をしなければなりませんでした。もちろん、毎月経理部に発注書が集約されますが、それをすべて追うことはできません。

―発注内容が“見える化”されたことでの変化はありますか。

ホテルの運営において必要があれば、店舗運営者の裁量で発注先を増やすこともできます。そのため、本部側では店舗が購入している商品や価格や数量など、なかなか見えづらいものがありました。システム導入後は、本部側で商品と取引先を紐づけているので、店舗ではそのなかから選んで簡単に発注できるようになっています。

スーパーホテル 客室例

店舗側、本部側の双方で発注内容を把握できることに、大きなメリットを感じています。店舗では、似たような商品でもより安い商品が選べますし、本部側では原価管理がしやすくなりました。

また、新しい業者から商材のご提案をいただくことや、自社でメニューの開発をするにあたり、活用することが増えました。例えばスープ系の商材であれば、インフォマートから現状使用している、スープ系メニューの活用実績をすぐに出すことができるので、実績を元にコスト計画の見直しができてリスク回避につながりますし、慎重な経営判断ができるようになりました。また、取引先様との交渉もしやすくなっています。

―その他、業務効率化されたことはありますか。

経理部では、毎月約700枚届いていた紙の請求書の処理と保管が不要になりました。それから、紙の請求書では仕訳科目の入力に迷うことがありましたが、最初に科目設定をしているので自動で仕訳されるため、負担が軽減されました。請求書のフォーマットによっては、支払い額の欄がわかりにくいものがあり、稀に支払い金額の間違いがあったのですが、一切なくなっています。

―最後に今後の展望などをお聞かせください。

お客様にはスーパーホテルに泊まったからこそ、「Natural」「Organic」「Smart」というコンセプトを感じていただき、環境や健康により一層意識を持っていただくことが当社の使命だと思っています。朝食もまさしく、そうしたコンセプトを感じていただくためのサービスとして、より良い朝食を提供していきたいですね。

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株式会社スーパーホテル

本社所在地大阪府大阪市西区西本町1-7-7
設立平成元年12月20日
事業内容ホテルチェーンの展開、土地有効活用のコンサルティング
企業サイトhttps://www.superhotel.co.jp/
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