食の安全・安心へのニーズに応える「生産者の顔が見える農産物」を提供しようと、インターネットを通じて全国の生産者から旬の農産物を供給するユニークな取り組みが広がっている。国内最大の食品・食材専門企業間インターネット市場を運営する潟Cンフォマートの「農ぶらんど」の取り組みを紹介しよう。
「農ぶらんど」は、(株)インフォマートが同社の食品食材企業間市場インターネットサイト「FOODS Info Mart」で取扱う青果物で、生産情報がしっかりしたものや特色あるものを区別するため、01年6月からスタートした。
「FOODS Info Mart」では2万41千796アイテムの商品が取引され、青果物は1,922アイテム。その半数が「農ぶらんど」に登録している。生産者は栽培情報や生産の特徴を明らかにし、毎月25000円を登録料として支払っている。
「農ぶらんど」の最大の特徴は、量販店など買い手側が、インターネット操作1つで全国から旬の農産物をリレー式に仕入れできることだ。年間を通じて安定した購入計画を立てることができるのが好評で、買い手企業として現在2600社が登録されている。
一方、生産者や食品・食材企業など売り手側として登録する2400社のメリットは、新しい取引先との出会いだけでなく、代金の回収が確実なことだ。同社が銀行と協力して運営する代金決済代行システムは、毎月の売上分を翌週末に完全回収することを基本にしており、利用料は売上高の5%だ。